もとぴーとようすけ兄さんから唐突に、このような指令が課内の人間たちに行き渡ったのは秋のはじまりの頃だった
ひらGを弱体化させた今、何をしようとしているのか?
また、イヤな予感が身体中を駆け巡る
「あのう、宿直予定以外の人間は・・・?」
「無論、強制参加だ」
上の人たちの謀略には
実は結構トラウマがあったりするのだ
・心霊スポットの単独踏破
・深夜の栃木山中における人間狩り
・ストリップ劇場における初筆下ろし(スペイン人)
・トランクルームに3人程押し込められてのデスドライブ
・泥酔状態でのいろは坂ドリフト
・衣服をズタズタに切り裂かれての全裸芸(何が悪い!?)
・マッスルドッキングの実験台
・人間スカッドミサイル
・恐怖の合宿(他の合宿中である女子高生を花火をエサに強制ナンパ)
・デスキャンプ(食べ物無し、自給自足)
・フルのハイクアウト中でのアンヒール航走(わかる人にはわかる)
全く、ロクな経験が無いものだ・・・
しかし、フタを開けてみれば
その実は何のこともない
那須塩原への社員旅行だった
相も変わらず、それより上の人たちには内密でのことのようだ
「ホテルニュー塩原」
というところに宿泊する予定らしい
というのが後になって判明した
「あのう、すいません 愛人の11月の誕生日プレゼント代で自分は金欠が・・・。」
「メーカーたちがなんとかしてくれるから気にすんな」
これで逃げられなくなってしまった・・・
しかし、こうして考えてみると当時はバブリーな時代だったものだ
仕事の終了時間にはどうしても差が出てしまうため
各自勝手の出発で現地集合となった
確かその日のランチを近辺のダイエーでナニワマンととったのを覚えている
「先輩はええですなあ。ワイは明日宿直なんで旅行に行かれへんです。」
「バカ言え。どんな目に遭わされるかわかったもんじゃないよ。」
そして夕刻になり
当時の元直属であるりんきくを拾って二人で車で現地へ向かうこととした
塩原なら学生時代によく盗み湯に行っていたのでお馴染みだ
地図もナビも不要
俺には人生のナビが必要だが










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